真空材料
【カーボン製品】C/Cコンポジット製品
(Carbon Fiber Reinforced Carbon Composite)-
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概要
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C/Cコンポジットは、強化繊維もマトリックスも黒鉛で構成されている繊維強化複合材料です。金属および一般黒鉛材料と比較して格段に優れた特性を持ち、炭素繊維の高品位・高機能性をフル活用した製品です。
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仕様・特性・用途ほか
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■代表特性値
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■特長
●高温強度・高弾性率
1000℃以上の高温でも強度が低下しません。
●低熱膨張率
高温でも変形が起きません。従来、非常に困難だった自動搬送ラインのトレー、治具に利用することが可能です。
●低密度
素材の比重が金属の約5分の1と小さく、軽量化による熱容量の削減が可能です。
●高破壊靭性値
黒鉛系の材料の中で、格段に靭性値が高く壊れ難くなっております。
強化繊維 | 長繊維 | チョップ繊維 |
---|---|---|
繊維配向 | 0°/90° | 2次元ランダム |
かさ比重 | 1.60g/cm3 | 1.45g/cm3 |
曲げ強度 | 160MPa | 140MPa |
曲げ弾性率 | 65GPa | 35GPa |
引張り強度 | 260MPa | 95MPa |
引張り弾性率 | 80GPa | 45GPa |
圧縮強度 | 90MPa | 90MPa |
層間剪断強度*1 | 6MPa | 12MPa |
ショア硬度 | 70 | 80 |
電気抵抗率*2 | 2200×10-6Ω・cm | 2300×10-6Ω・cm |
熱膨張係数*3 | 0.2(//)×10cm-6/K | 0.4(//)×10-6/K |
5.7()×10-6/K | 9.0()×10-6/K | |
熱伝導率*2 | 27(//)W/m・K | 23(//)W/m・K |
4()W/m・K | 17()W/m・K |
*1:目違いノッチ試験片圧縮試験法
*2:常温にて測定
*3:常温~800℃の平均熱膨張係数
(//)=繊維に平行方向
()=繊維に垂直方向
【グラフ1】 耐熱鋼とC/Cコンポジットの高温強度比較 |
【グラフ2】 耐熱鋼とC/Cコンポジットの高温伸び比較 |
【グラフ3】耐熱鋼とC/Cコンポジットの熱容量比較 |
■主な用途
●金型・工具等の焼入れ、焼戻し
製品例:搬送用トレー、バスケット、セッター。
●熱交換器・キャブレター・エバポレーター等の自動車部品のロー付け処理
製品例:搬送用トレー、バスケット、キャリアハンガー、バネ治具。
●希土類磁石・WC(超硬工具用)の焼結
製品例:搬送用トレー、バスケット、焼結用BOX、セッター。
●ステンレスの溶体化
製品例:搬送用トレー、バスケット、セッター。
●溶解炉
製品例:円筒ヒーター。
■ULVAC製熱処理炉搬送用トレー使用例
対応炉型式 | 最大処理量 グロス (kg) |
寸 法 | 質量 (kg) |
金属トレー質量 (参考値) (kg) |
||
---|---|---|---|---|---|---|
幅 (mm) |
長さ (mm) |
高さ (mm) |
||||
FHH-45 | 200 | 470 | 700 | 50 | 4 | 30 |
FHH-60 | 400 | 620 | 925 | 60 | 7 | 58 |
FHH-75 | 650 | 770 | 1150 | 75 | 12 | 100 |
FHH-90 | 1000 | 920 | 1375 | 90 | 22 | 152 |
FHH-120 | 2000 | 1220 | 1830 | 120 | 56 | 370 |
※ULVAC製多室型真空熱処理炉FHHタイプ用に設計されております。
※上記標準仕様以外のものについてもご使用条件にあわせて設計・製作いたします。
※記載のデータ等内容は代表的な実験値や調査に基づくもので、その記載内容についていかなる保証をなすものではありません。
※ご使用に際しましては、必ず貴社にて事前にテストを行い、使用目的に適合するかどうかおよび安全性について貴社の責任において確認してください。
※記載の当社製品およびこれらを使用した製品を破棄する場合は、法令に従って破棄してください。
※記載内容は、新しい知見により断り無く変更する場合があります。
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